2009年10月15日木曜日

籠編プチ留学

京都発の夜行列車で新潟に出発!

今年6月、「会津若松工人祭り」の体験ブースで編み組を教わって、すっかり虜になった。
今回はその『山里のめぐみ工房うえの』の上野広秋さんの「なんでも教えてあげるよ!」というお言葉に甘えて、新潟魚沼市のお宅に、3日間の籠編みプチ留学へ出発。

2ヶ月前から大阪のカルチャーセンターで、何も知らないよりはいいかと籠編みを習い準備をおきました。

上野宅の最寄り駅、小出に着くと、ご夫婦と愛犬ペルちゃんで迎えに来てくれました。
(奥さんはもちろん愛用の山ぶどうのバックを持っていられました。)
車で20分ほどで工房に到着。

お家の裏庭(ココからの景色がとってもステキなんです。)でお茶を一服・・・
その後すぐに素材取りの為に山へ出発!

今回のもう1つの目的は、アケビの蔓取りにつれって行ってもらうことでした。
せっかく籠編みを教わっても材料が無ければ作れないし、材料の採取の仕方が分かれば、ハイキングのついでに材料も探せるかもしれません。

雨の降らないうちに出発。
車で10分ぐらい走って、畑と藪に挟まれた道路脇に車を置き・・・

  • 鋲付の長靴
  • 皮の作業手袋
  • 厚手のズボン
  • 腰に紐を結びつけ(採取したアケビを束ねる用)
  • ウィンドブレーカー
  • 頭から手ぬぐいを巻き
  • 帽子プラス虫除けネット
  • 右手に鎌

という完全防備にて山に入っていきました。
道なき道を登り、くもの巣と格闘し、色々な草や蔓に絡まれ、汗だくになりながら、アケビの蔓をとってきました。

アケビの実が落ちている地面を良く見て、白っぽい筋があるのでそれを引っ張ると蔓が出てきます。
鎌で根元の分岐点の手前を切ります。
(切り取るところを間違えると次の年に採取できなくなります)

これを節や根っこを綺麗に取り除き、3ヶ月間乾燥させて、初めて籠を編む材料として使えるのです。
たくさんの工程をへてやっと籠になるのです。
編み籠は結構な値段が付きますが、その理由がわかったような気がします。

まずは初心者の私が編めるものとして、アケビと籐で編んだ香台(こうだい)付きの「お鍋敷」に挑戦。

1つ目はお手本を見せてもらい、続きを編みました。
2つ目は復習のために1人で編みました。

このお鍋敷を編むと、米字組み、矢羽編み、素編みなど、一通りの基本的な編み方が理解できるようです。

二日目はカバンに挑戦
カバン用の型にはめて編みます。
力の入れ具合や、編んでいるときの手の持って行き方、色々注意する点があり、多くのことを学ぶことができました。

出来上がってみると・・・少し編み間違いなどもありましたが・・・
なかなか我ながら良い出来です。

くるみ割り、山芋のむかご取り・・・
今まで食べたことも無い美味しい山菜をたくさん食べ、
きれいな空気、美味しい水、のどかな景色、温泉
何もかもがはじめての体験でした。

次回は山ぶどうのつるでの体験をさせてもらえるように、籠のことをもっと勉強したいです。

2009年10月8日木曜日

福島旅行2日目:会津若松工人まつり


いよいよ今回の福島旅行の目玉、「会津若松工人まつり」です。

工人まつりは「全国各地から様々な工芸品が集まり、展示即売される」、いわば工芸のお祭り。
以前から編み籠に興味があった私は、雑誌で紹介されているのを見て、モーレツに来たかったのです。

うわさで、開場の1時間前ぐらいから人気商品が売約済になっていって、
開場の9時頃には、コレと言うものは無くなっている・・・とのこと。前日の会津若松観光で、結構バテ気味だったけれども、市内で早々に「朝マック」して早めに出発しました。

会場は三島町の生活工芸館。
会津若松から車で高速に乗って1時間ほど。
ずんずんと川沿いに走り、ふいんきの良い集落にある旧小学校(現在は森の校舎「カタクリ」)の校庭が駐車場になっていて、送迎バスがピストン輸送してくれます。

会場には早くも人がたくさんいます。

なるほど。
9時前なのにもうお店には商品がほとんど無い!
ちょっと素敵な「山ぶどうのかばん」などは、すでに売約済みなんです。
まぁ、良いものは値段も結構なもの・・・おいそれと手は出せませんが・・・。

そこいらのフリーマーケットなんかとは全くフインキが違います。
自宅の近所でも「ロハスフェア」がありますが、ソレはなんだかブームに乗せられてる感がありますが、
「会津若松工人まつり」はガッツリ「工芸」。本物のスローライフ。

茶色いものが沢山売られています。
山ぶどうの籠、竹の籠、柿渋染めの服などなど、、、、、
お客さんも若い人よりも年配の女性が多い。


楽しみにしていたのは、「体験ブース」。
きっと、籠編みがどんな感じなのが体験できるに違いない!

でも、実際にモノづくりを体験させてくれるブースはさほどありませんでした。
籠編みを教えてくれるブースは「山里のめぐみ 工房うえの」しかありませんでした。

■「山里のめぐみ 工房うえの」ブースで籠編み体験!
正確には籠ではなくて、「くるみの樹皮で作るストラップ」です。

このブースはとても人気でたくさんのおばさん、おじさんが順番を待っていました。

順番を待つといっても結構熾烈な争いで、講師の夫婦は右往左往。
一緒に並んで待ったオバサンは、待ちきれずキレてどっかにいってしまいました。

やっと自分の番になり、複雑な編み方の工程を丁寧に教えてもらい、
ちょっとでもわからないところがあれば、元に戻ってやり直しを繰り返し出来上がりました。
自分で作ったものなので、買ったものとは違いとても愛着がわきます。

講師の夫婦は、「教えたことは、必ず自分の物にして帰ってね」と籠工芸の閉鎖的イメージとはまったく違うオープンな考え方を持つ、籠工芸を代々引き継いでいこうという素敵な方でした。